第二章「目隠しの楽園」 4
御堂の屋敷には数々の人形たちがいる・・・・
本来オークション形式で売り出されるのだが、試作品として作った何体も五世代目のプロトタイプのことだ・・・
その中でも私の一番そばにいてその人形たちを治めている紫穂はとても有能な人形である・・・
彼女は洗脳型ではなく、存在自体を研究所が作り出したものだ
神への冒涜とも言える行為・・・
いや・・・我々に神など存在しないのかもしれない・・・
存在するのは多数の闇と地獄だけ・・・
御堂は家の前に止めた車でしばらく自嘲気味な笑みを浮かべどこか遠くを眺め、どす黒く渦巻く欲望にも似たモノを吐き出してしまおうと荒々しい仕草で車をでて自分の屋敷の扉を強い音を立てながら開いた
浅葱にとびきりの皮肉を言って去っていこうとしただけだった……どんな目的であの場所に行ったのかも今じゃあいまいになっている。
彼が大切にしているものを壊したかった・・・彼が何かを愛することや愛されることなんて認められない
いや、厳密にいえばそれは違った・・・・あれは自分への警告だ・・・・均衡を崩しつつあることを無意識ながらも意識し始めた自分への警告・・・・
主を迎えようと出てきた紫穂の言葉を聞く間も与えず、そのまま床へと押し倒した
「マスター?」
あまりに唐突なことで、少しの怯えを浮かべながら困惑する紫穂を見てみぬふりをして無理やり服を脱がしていく・・・
「・・・・・なにか粗相をしましたか?」
いまだに困惑する紫穂・・・違う・・・お前は完璧だ・・・・ちがう・・・・
頭の中で警鈴のようなものが鳴り響いているソレなのにあの日のように目の前が真っ暗なような
視界は広がっているのに思考が止まるような……不快な感覚が彼を襲っていた
「マスター・・・・・?」
どんな表情をしているのだろう?ふと御堂は思う、それさえも理解できないのだ。
紫穂がいつもにまして御堂へつらそうな表情を浮かべている・・・
「お前らは人形なんだ!!だから愛情なんて!ありえるはずがない!!」
紫穂を詰るように自分に言い聞かせるように荒っぽく彼女にきつい言葉を投げつける・・・
自分の中でも生まれているかもしれない執着や愛情、そのすべてを否定するように
目隠しをされたあの日、母と義兄の姦通の罪を知り、最愛の姉が自殺をし、支えるものも支えられるものも一切を失い自分がバラバラになったあの日切り捨てたモノが実は自分にも青磁にも戻り始めていることなどあり得ないのだと言い聞かせるように何度も何度も繰り返し
濡らすことも濡れることもなく広がっていない紫穂の膣口から無理やり自分の勃起し強張り固くなったペニスを突き立てるように挿入していく
乾いた状態でいれたせいもあり滑りも良くない、愛撫や体に沁み込んだ性交の結果として可能になっただけの動きだ
痛みが消えるわけではない
荒々しい吐息を吐きながら泣きだすこともできない御堂は何度も少し引き抜いては子宮口へと達するほど奥へと何度も何度も突き立てていく、いつの間にかそこには愛液と血が混じることでの潤滑油のようなものであふれていた
「マスタ・・・ッが・・・どうお考えかはわかりません。ですが、人形たちはあなたの優しさをっ……はっぁん……知っているからこそ従順にあなたへつき従い、変換されていく記憶に臆することなく受けいられっ……る……んで……すっ……」
そういって紫穂は苦しそうにあえぎながらも微笑むような表情を作ると御堂の顔へと手をやり腫れた頬と流れ落ちる涙に触れる・・・
「でも・・・それでいいのです・・・私たちは主に恋するようにプログラミングされているのです、 初恋のようにそのかえりみはありえないことを重々承知です、 だから・・・それでいいのです、愛情らしい愛情じゃなくてもあなたが向けてくれる感情だけで私たちは救われるのですから。」
そういって微笑む紫穂を見つめると御堂はどうしようもないつらさをごまかすために
あの日自分を苦しみから庇うように目の前の残酷な仕打ちを打ち消すように目隠しをしてくれた手の温かさも彼女と同じ人形でありながら人らしい心をもった優しい女の女中がわりの人形だったことを思い出しながら
手の温もりや痛みを一気に思い出した御堂は涙が止まらなくなりながらも紫穂を強く抱きしめた
「もういい・・・もういい・・・しほ」
言葉におびえるようでもあり、人であることを思い出したようなその様子におろおろしながら紫穂は頷いて見せる
多分彼は解かれた目隠しの手すら振り払えないで今まで生きてきたのだろう
過去の誰かに目隠しをされた状態で彼は自分で心にも目隠しをして何も感じないように耐えてきたのだ
ズルリ……
血で汚れ、愛液が垂れる膣口からペニスを引き抜くと自分がきていたシャツを脱ぎ、御堂は衣服を失い傷だらけの紫穂へとかぶせた
「すまなかった・・・・・・」
そういって御堂は紫穂のいる部屋を後にする彼の謝罪は何に向けてなのかはわからなかったが
傷だらけの体を彼の温かさと香りが残るそのシャツで身を包みながら俯き
その言葉を噛みしめる。自分が知らない主が触れてほしいという願望と同時に触れないでほしいと願っていたその想いが何だったのかさえ理解できない自分という人形でしかない存在を呪いながら
「貴方は知っていますか……?私たちを抱く時に貴方はいつも泣きそうなくらい悲しい瞳で私たちを見ていることを・・・」
囁くように呟く
「また、そうやってひどくして、従順を確かめているふりをしながらもこの目隠しの闇のような中で本当は誰よりも何よりも優しく・・・・私達を気遣っていることを・・・・」
誰も聞いていないことを知りながら彼女は彼の去った扉へと向かいながら囁きかける
「それだからこそ私たちと同じであなた自身がとても不安定な存在だということを・・・・・」
声が届いてはいなかった。だが、彼は思い出した目隠しをしてくれた人形の存在も
姉の死後、忘れていた一部の記憶も
彼は、真実に限りなく近く生きていた。ひとの本質をわずか10歳程度で思い知らされていた
一時の恋心に踊らされ最後は儚く散った自分の姉や、人の親になりながらも妻として成り立たないこの世界で耐えられずオンナを捨てきれず娘の夫にさえも食指にかけた母親、本質的に欲に従順すぎた故に堕落した姉の夫になった義兄、家族としてではなく研究者として血統書つきの遺伝子を求めてこちらの世界にありながら他の人形で性欲を満たし、家というものを省みることがなかった父親……
人間らしくもあり壊れすぎた人々を見てしまい、その中でも自分を守ろうとしていたことが無意味だと痛感したあの日に壊れた何かを忘れ去ったその日から御堂は忘れていた
そんな中でいっ時だけでも与えてくれた温もりや、愛情を感じさせたのは人形でありそれは本来、人の指があれほどに優しく弱く温かいことを
「俺が何かを愛してるはずがない……あってたまるものか」
崩れ落ちる御堂涙は止まらなかった。
そんな風に泣いている男を見たことがある記憶の映像が巻き戻される黒い服、姉の墓前を立ち去る時に静かに泣きながら
「すまなかった、君をひきとめられなくて」
なんて表の世界のドラマかなにかのキレイゴトのような言葉を吐いた男の声が今の御堂の耳の奥で聞こえた気がした。
PS
21歳最後の日にやり遂げてみせる!
とかいったものの他のコトも後手後手にまわって結局終えなかったのですがw
何とか今日じゅうに目隠しの章は終わらせることができました。
最近Hシーンが前にもまして淡泊だとかストーリーが頼りない、病んでるという意見も頂いてますが
人間であったらどうなるだろうとか適当に妄想しながら楽しんでくれる人がいたら嬉しいし
作品として楽しんでくれる人がいればなお嬉しく思います
御堂、浅葱は後々結構だしてますが書き直しのこっちでも後々に出てきますのでよろしくお願いします。
ってうぉぉぉい(叫
誰だ!?私の日めくりカレンダー一枚抜かしてたヤツ!!?
携帯見てなかったから
私すっかり25日だと思って焦ってイロイロ予定つめまくってこなしたっていうのに
一日フライングですよ!
・・・てなわけで
恥ずかしいが・・・2日前になんとか出来上がったということで管理人死ぬ気で頑張りましたw



