FONDLING DOLLS 地下倉庫

前々から運営させていただいていたサイトFONDLING DOLLSを改装の代わりに別荘代りに開かせていただいた開拓ブログです

第二章「目隠しの楽園」 4

御堂の屋敷には数々の人形たちがいる・・・・
本来オークション形式で売り出されるのだが、試作品として作った何体も五世代目のプロトタイプのことだ・・・
その中でも私の一番そばにいてその人形たちを治めている紫穂はとても有能な人形である・・・

彼女は洗脳型ではなく、存在自体を研究所が作り出したものだ

神への冒涜とも言える行為・・・
いや・・・我々に神など存在しないのかもしれない・・・
存在するのは多数の闇と地獄だけ・・・

御堂は家の前に止めた車でしばらく自嘲気味な笑みを浮かべどこか遠くを眺め、どす黒く渦巻く欲望にも似たモノを吐き出してしまおうと荒々しい仕草で車をでて自分の屋敷の扉を強い音を立てながら開いた

浅葱にとびきりの皮肉を言って去っていこうとしただけだった……どんな目的であの場所に行ったのかも今じゃあいまいになっている。
彼が大切にしているものを壊したかった・・・彼が何かを愛することや愛されることなんて認められない
いや、厳密にいえばそれは違った・・・・あれは自分への警告だ・・・・均衡を崩しつつあることを無意識ながらも意識し始めた自分への警告・・・・

主を迎えようと出てきた紫穂の言葉を聞く間も与えず、そのまま床へと押し倒した
「マスター?」
あまりに唐突なことで、少しの怯えを浮かべながら困惑する紫穂を見てみぬふりをして無理やり服を脱がしていく・・・

「・・・・・なにか粗相をしましたか?」

いまだに困惑する紫穂・・・違う・・・お前は完璧だ・・・・ちがう・・・・
頭の中で警鈴のようなものが鳴り響いているソレなのにあの日のように目の前が真っ暗なような
視界は広がっているのに思考が止まるような……不快な感覚が彼を襲っていた

「マスター・・・・・?」

どんな表情をしているのだろう?ふと御堂は思う、それさえも理解できないのだ。
紫穂がいつもにまして御堂へつらそうな表情を浮かべている・・・

「お前らは人形なんだ!!だから愛情なんて!ありえるはずがない!!」

紫穂を詰るように自分に言い聞かせるように荒っぽく彼女にきつい言葉を投げつける・・・
自分の中でも生まれているかもしれない執着や愛情、そのすべてを否定するように
目隠しをされたあの日、母と義兄の姦通の罪を知り、最愛の姉が自殺をし、支えるものも支えられるものも一切を失い自分がバラバラになったあの日切り捨てたモノが実は自分にも青磁にも戻り始めていることなどあり得ないのだと言い聞かせるように何度も何度も繰り返し
濡らすことも濡れることもなく広がっていない紫穂の膣口から無理やり自分の勃起し強張り固くなったペニスを突き立てるように挿入していく

乾いた状態でいれたせいもあり滑りも良くない、愛撫や体に沁み込んだ性交の結果として可能になっただけの動きだ
痛みが消えるわけではない
荒々しい吐息を吐きながら泣きだすこともできない御堂は何度も少し引き抜いては子宮口へと達するほど奥へと何度も何度も突き立てていく、いつの間にかそこには愛液と血が混じることでの潤滑油のようなものであふれていた

「マスタ・・・ッが・・・どうお考えかはわかりません。ですが、人形たちはあなたの優しさをっ……はっぁん……知っているからこそ従順にあなたへつき従い、変換されていく記憶に臆することなく受けいられっ……る……んで……すっ……」

そういって紫穂は苦しそうにあえぎながらも微笑むような表情を作ると御堂の顔へと手をやり腫れた頬と流れ落ちる涙に触れる・・・

「でも・・・それでいいのです・・・私たちは主に恋するようにプログラミングされているのです、 初恋のようにそのかえりみはありえないことを重々承知です、 だから・・・それでいいのです、愛情らしい愛情じゃなくてもあなたが向けてくれる感情だけで私たちは救われるのですから。」

そういって微笑む紫穂を見つめると御堂はどうしようもないつらさをごまかすために
あの日自分を苦しみから庇うように目の前の残酷な仕打ちを打ち消すように目隠しをしてくれた手の温かさも彼女と同じ人形でありながら人らしい心をもった優しい女の女中がわりの人形だったことを思い出しながら
手の温もりや痛みを一気に思い出した御堂は涙が止まらなくなりながらも紫穂を強く抱きしめた

「もういい・・・もういい・・・しほ」

言葉におびえるようでもあり、人であることを思い出したようなその様子におろおろしながら紫穂は頷いて見せる
多分彼は解かれた目隠しの手すら振り払えないで今まで生きてきたのだろう
過去の誰かに目隠しをされた状態で彼は自分で心にも目隠しをして何も感じないように耐えてきたのだ

ズルリ……

血で汚れ、愛液が垂れる膣口からペニスを引き抜くと自分がきていたシャツを脱ぎ、御堂は衣服を失い傷だらけの紫穂へとかぶせた

「すまなかった・・・・・・」

そういって御堂は紫穂のいる部屋を後にする彼の謝罪は何に向けてなのかはわからなかったが
傷だらけの体を彼の温かさと香りが残るそのシャツで身を包みながら俯き
その言葉を噛みしめる。自分が知らない主が触れてほしいという願望と同時に触れないでほしいと願っていたその想いが何だったのかさえ理解できない自分という人形でしかない存在を呪いながら

「貴方は知っていますか……?私たちを抱く時に貴方はいつも泣きそうなくらい悲しい瞳で私たちを見ていることを・・・」
囁くように呟く
「また、そうやってひどくして、従順を確かめているふりをしながらもこの目隠しの闇のような中で本当は誰よりも何よりも優しく・・・・私達を気遣っていることを・・・・」
誰も聞いていないことを知りながら彼女は彼の去った扉へと向かいながら囁きかける

「それだからこそ私たちと同じであなた自身がとても不安定な存在だということを・・・・・」

声が届いてはいなかった。だが、彼は思い出した目隠しをしてくれた人形の存在も
姉の死後、忘れていた一部の記憶も
彼は、真実に限りなく近く生きていた。ひとの本質をわずか10歳程度で思い知らされていた
一時の恋心に踊らされ最後は儚く散った自分の姉や、人の親になりながらも妻として成り立たないこの世界で耐えられずオンナを捨てきれず娘の夫にさえも食指にかけた母親、本質的に欲に従順すぎた故に堕落した姉の夫になった義兄、家族としてではなく研究者として血統書つきの遺伝子を求めてこちらの世界にありながら他の人形で性欲を満たし、家というものを省みることがなかった父親……

人間らしくもあり壊れすぎた人々を見てしまい、その中でも自分を守ろうとしていたことが無意味だと痛感したあの日に壊れた何かを忘れ去ったその日から御堂は忘れていた
そんな中でいっ時だけでも与えてくれた温もりや、愛情を感じさせたのは人形でありそれは本来、人の指があれほどに優しく弱く温かいことを

「俺が何かを愛してるはずがない……あってたまるものか」

崩れ落ちる御堂涙は止まらなかった。

そんな風に泣いている男を見たことがある記憶の映像が巻き戻される黒い服、姉の墓前を立ち去る時に静かに泣きながら
「すまなかった、君をひきとめられなくて」
なんて表の世界のドラマかなにかのキレイゴトのような言葉を吐いた男の声が今の御堂の耳の奥で聞こえた気がした。


PS
21歳最後の日にやり遂げてみせる!
とかいったものの他のコトも後手後手にまわって結局終えなかったのですがw
何とか今日じゅうに目隠しの章は終わらせることができました。
最近Hシーンが前にもまして淡泊だとかストーリーが頼りない、病んでるという意見も頂いてますが
人間であったらどうなるだろうとか適当に妄想しながら楽しんでくれる人がいたら嬉しいし
作品として楽しんでくれる人がいればなお嬉しく思います
御堂、浅葱は後々結構だしてますが書き直しのこっちでも後々に出てきますのでよろしくお願いします。

ってうぉぉぉい(叫

誰だ!?私の日めくりカレンダー一枚抜かしてたヤツ!!?
携帯見てなかったから
私すっかり25日だと思って焦ってイロイロ予定つめまくってこなしたっていうのに
一日フライングですよ!
・・・てなわけで

恥ずかしいが・・・2日前になんとか出来上がったということで管理人死ぬ気で頑張りましたw

2008/10/24 17:01 
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第二章「目隠しの楽園」 3

山と森だけしかない。地名も場所も日本でありながら日本であることを忘却された、いや、意図的に行政機関から軍事機関、交流のある諸外国から敵対国まで協力した要塞のような土地がこの来須教授を筆頭とする研究施設の中枢であり、中に入ることは出来たとしても98パーセントの例外を除いた人間はここで生まれればここで死ななければいけないし、入ったものは見つかりここで立場がどのようなものでも組織自体に「飼われれば」ここで飼い殺されなければいけない。
幼少期からこの地域で暮らしているものは立場が奴隷や人形でなくても、全寮制で閉鎖的な表向きにはただの進学校などを買収してあるものが多く存在する中から学力や以降組織の中で役立つ部部分を育てることのできる教育施設へと入れられることが多い。

また、途中から巻き込まれたり、自ら入った者に関しても、表の社会からの末梢というのは簡単にできるものではない、故に名だけ残りどこにいるのか分からない秘密が多いミステリアスな人間と考えられるように仕立て上げられているか、交代として運良くといっていいのかどうかはわからないが残り2%の人間に含まれたヤツが影武者として出向き記録や記憶などはねつ造され置き換えられるのを当たり前としている。

だが、その中でも例外から例外が生まれることがあるのだ。
そして、私はその例外ではなかったが、それでも、例外の例外というものは生まれることを私はこの要塞組織の中で一人出会って知っている。

浅葱青磁は組織が作った人形とどこかの企業の重役との間にできた「失敗作」だ本来母性や生殖機能を低下させることで性奴隷として娼婦などをさせている人形が恋をすることも、ましてや子供を孕むことなどあってはいけないのだ。そういう意味で、存在してはいけないはずの「失敗作」として生まれたのが浅葱だった。
途中で堕胎させられなかったのは多分、妊婦を犯すことで快楽を覚える一部の客のためにその頃は人工的に孕ませたような状態にすることができなかった組織は本当の妊婦であった浅葱の母親に当たる人形を売り物にすることで放置したのだと考えられる。
浅葱自身望まれて生まれたわけではない、その重役にとってはただの遊びだったうえに、この地区は存在しないはずの人間たちが生活しているのだ。
人形であった母親に奇跡的に人間的な恋愛感情などが生まれてしまったとはいえ重役にとっては金で買える遊ぶための人形の一つでしかなかった。
現に人形である彼女が孕んでから生まれる直前までは客としてついていたようだが、面倒になったのか、やはり普通の若い女がよくなったのか、その客は他の人形を買うようになったと聞いている。
だが、一度恋愛感情などという人間らしいものを持ってしまうと洗脳など教育したものは無駄になることが多いらしく、浅葱が使える子供になるかどうかは分からないがとりあえず生かすために育てる人間が必要だという理由で男の代わりにあてがったところ物ごころつく頃には母親であることを忘れ、幼い浅葱を力と言葉でねじふせた上で愛を囁きながら何度も何度も凌辱していたと、研究所の資料室に置いてあった観察日誌で御堂はたまたま見たことで彼のトラウマになりえる過去を知っていたのだ。

中学に上がるあたりの年齢になったころ施設とは無関係だが、とある夫婦が養子がほしいということをいっていることや、彼等と例の浅葱の実父にあたる人物がおおきな契約をするのにあたって施設への援助も大幅に上がるということを知った大人たちは
性玩具扱いを受けていた浅葱を表向きに作られた児童福祉施設の元に一度うつして、父親からの紹介ということにして引き取らせたのだ。
本来ならここで彼は過去のことを口外しないように一部洗脳を行われるが自由を手にしたことになる。

ここに戻る契約も義務も何一つ存在しなかったのだから。

だが、皮肉なことに彼は有能で、親に恩を返すために立派になろうと医学者を目指した。結果としては、根底にある記憶が消せなかったせいもあったのか少し疑問が残るところだが、医学者としても生物学者としてもクローン技術に関しても机上の空論とはいえ、時代を先に進みすぎて表では発表できないが人が生命を判断する概念を大きく覆すようなものをいくらか見つけたというこが判明し、彼が再び裏の世界で利用価値が生まれたことを知った大人たちは彼に「復讐」の機会を与えてやるから戻るように説得した。
彼は、初めは自分の養父母たちのことを考え断っていたらしいが裏社会でならば自分の研究を続けることが可能だということや、堕ちては戻れないと思いながらも人が知ってはいけないほどの知識というものが存在することを思い出し研究者として妥協することができなかった彼はこの組織を嫌悪しながらも戻ってきた。
だが、彼は利口だったので影武者を置くわけではなく養父母へ自分の研究の利点や長所ではなく公的良俗に反する人として非人道的であり残酷な面だけを見せ失望させることで、家族との関係は断絶したという形でこちら側に移り住み、養父母たちには害が及ばないようにしたと聞く。一時的な裏切り行為でそれ以降に起こりえる可能性がある苦痛や害を取り除いたのだと長く付き合ってるものになら予想できるが、彼等の養父母にしても組織にしてもソレに気づいたものはいないようだ。

研究者として知の奴隷になったというだけでなかった。本来は表の社会での自分が浮いていることを自覚しての逃避目的だったことも「復讐」を目的だと偽りこちらへ戻ってきたのだ。感情的だと見せることで忠誠を誓いやすい単純なタイプだと思いこませるためだったように聞く。
彼は表での自由を捨ててまで「復讐鬼」だと呼ばれ、時にはそのせいで危険分子として排除される可能性も出てくるこちら側へと戻ってきた。
その行動は理解に苦しむものだった。彼が自分を裏切り続け男の愛を求め続けた人形に対して行った生体実験に関してもそうだ。

その場に立ち会った人間で監視カメラを含め真実に気がついたのは多分、御堂だけだっただろう。彼はショーのようにするように命令されたため解剖を生きたまま行ったが、クスリで壊れながらも与えられる痛みや怖さを人形は体現してはいたがソレは彼が人形を連れてこられる前に自分でその母親だった人形を洗脳して、自分が触れると恐れ、痛みを感じるように思わせただけで実際は他の研究員たちに見えないように、また形では残らぬ麻酔を作り使っていたので一切の苦痛がなかったことや。
眼球をえぐり出すときも表情一つ変えず、使える一部の臓器を摘出していくに当たっても彼は動揺を見せなかったが、ショーのような生きたままの解剖で見られる人形の苦痛にもがく姿と医学的な技術に皆が感心して気を取られている時に、隠し持っていた注射器を使い薬物投与を行い苦しまずに食肉用の人形の残骸とされるように、さらにひどい拷問や解剖を受けないようにしたことも御堂は気付いていた。
そのことが現在の彼の焦りや疑問をより濃くしたとも言えるだろう。

自分を裏切り傷つけ弄び蹂躙したような女を何故助ける?
女が嫌いというより、人間が嫌いなくせに何故時折慈悲深さが見え隠れするのか
ソレも不思議でならない。
何より、そんな人間が何故人形などというものを買う?
母親への懺悔か?それとも快楽への堕落か……

苛立たしげに咥えた煙草に火をつけ煙を肺へと送り込む
苦い味が口に広がり同時に少し頭がクリアになる様に感じる。
あくまで、ソレは感じるであって、事実ではないのは医学に携わら人間なのだから知らないわけではない。
煙草への依存性も毒性も承知の上で口にしている
手首を切ったり薬を飲んでオーバードーズをするような明らかな自傷行為はしないが彼、御堂はいつもどこかで自らの死を望んでいる。

「チッ」

 ふいに敵意をむき出しにした昔の自分が住んでいるような。何かを信じて愛しさを抱いている人間のみができる純粋な眼をした浅葱を思い出す。
 昔、まだ幼いころ。あの手の持ち主が誰かを覚えていて人の温かさと冷たさを知っていたころの汚いコトをしている義兄たちや両親に向けていた敵意を宿した甘い甘い自分と同じ光をした双眸
 そんなことがあってたまるものか、不幸でいなければいけない報われてはいけない、愛してはいけない、愛されることも忘れなければいけない。
 幸せを手にすることなんて許せない、彼は唯一自分と同じニオイを持つ人間だったのだから。
身勝手な嫉妬だと理解しながらも渦巻く感情に苛立ちアクセルを強く踏み込む。車は加速し、山を下るそして、一本のわき道にそれた奥の方に一つのコンクリートでできた研究所が見えてくる。

浅葱のラボだ。

彼は孤独を好み、孤独ゆえに結果を出してきた。故に上の者たちは妬みながらも彼が新たな開発をするのを促進させるべく、檻のような施設を与えた。

これは浅葱を閉じ込めるための鳥籠だ。

 敷地に入ると初めに暗証番号式の鍵が設置されている。13桁の数字を入力すれば開錠される仕組みだ。御堂は手早く寸分の狂いを生じさせることもなく簡単に打ち込んだ。
御堂の予想通りその数字は浅葱の過去に犯した罪の符号そのものだった。

開いた扉に躊躇することなく御堂は足を踏み入れる。
カツンカツンカツン
と足音を立てながら近づいていく。
ふと足を止め一つの型が違う扉へと行きつく。そこだけは電子キーではなく鍵穴がついた古い作りになっていた。
ノブに手をかけ、彼とすれ違いざまに白衣から拝借したひとつだけ形が違う鍵を挿入する

開かないでくれ

未だにそんなことをどこかで願っていたように思うが、その願いは虚しく、彼の過去を閉ざした扉と同じように希望を閉ざすと同時にガチャリと音を立てるとゆっくりと扉は開いた。
ドアノブを握る指は汗ばみ、口の中には苦いものがこみ上げる。月明かりすら入らない隔離されたこの檻の中に存在する密室は何を孕んでいるのだろう。
姉の死体がぶら下がった部屋を思い出しながら奥の方で布がこすれる音を聞き、御堂は目を細め確認するように眺める。

「セイジ……?」
掠れた声で主の名を呟き起き上がろうと奥で眠っていたらしい少女が動いた時だ、何かが爆ぜる様な衝撃と壊すことへの衝動が彼の中の理性を瓦解させ気づけば強制的にベッドへと叩きつけるように押し倒した。
見覚えのある色、水色という人の遺伝子だけでは作れない銀髪のような薄い色素の毛髪、ピジョンブラッド色の瞳

自分が他の研究者と浅葱のデータをもとに創った三十体目の人形

特別な色だった、彼が愛を捨てるために創った色の一つだった、よく覚えている。母親だった旧世代の廃棄処分の人形扱いになった母親を生きたまま解剖し、ソレからとりだした臓器などパーツを元に作った遺伝子の配列や、ヒトとして必要なものを欠損させたり加えたりする技術の象徴なのだ。
 だが、色が変われど新世代の中でもこの三十体目は元になった浅葱の苦しみを生み出した母親である人形に限りなく似ていたことを知っている。

「おはよう、コードナンバーE030」
御堂は眼下にいる少女の手首をきつく拘束しながら、これを壊せば浅葱がどうなるか……一瞬想像し、再び堕ちる彼を想像すると歪んだ笑みがこみ上げるのを感じた。
首だけ持ち上げるように周囲を見渡すE030を見下ろす
「何を探している?青磁ならここにはいないよ……ドール」
冷酷な視線で捕えながら、ドールと呼ばれ、E030の名をもつ少女が自分が与える恐怖に全力で抵抗しようとしたが、御堂自身が放つ香りが鼻腔を擽り上手く力を入れることができずに組みふされるように跨られる
「やっ……」
悲鳴を上げようとしても声が上ずって上手く声にならない
御堂が何をしようとしているのかは彼女たちドールと呼ばれる種類の人間は香りで判断する。
つまり、この反応は彼女自身が自分に恐怖や危機感を抱いていると理解しながらも、人形風情がそういう感情をもつことさえ疎ましく感じた御堂は気がつくと手を挙げていた・・・・・・

バシッ

抵抗しようとした人形の頬を強くはたくと、片手で彼女の両腕を固定したまま御堂は何か桃色の液体が入った瓶の蓋を口で開き、あおりソレを口に含むと、今迄にされたことのない強くはたかれたことや仕打ちに対してで呆然として少し開いた人形の唇をそのまま奪う形で喉の奥へと流し込んだ。

チュッ……クチュクチ……

喉の奥さえも犯し蹂躙するように、自分の舌を絡めることで彼女の舌にも丹念にその液体を絡ませていく
 すると、彼女の体は数分と経たぬ間に熱く淫らなものへと変貌していった。唇が離れ、空気を吸い込む頃には貞操帯をつけられた下半身からは愛液が溢れ出しヌラヌラと太ももをライトの光で照らしだされていた。
所詮は雌でしかないという蔑みを孕んだ視線でソレを眺めながら彼は口を開く
「淫乱なドールに育て上げられているようだが、貞操具をつけられるとはよっぽど節操がないのか、青磁がお前に執着しているのかどちらなのだろうな?」
本当はわかっているその答えは後者であることも、この人形がどれほど彼に大事にされ「愛されて」いるのかを……

御堂は頬を校長さえ白い肌を赤く染めながら息を荒くしている水色がかった銀糸のような髪を束でつかみ上げると目を細めて品定めをするようにレイラを見つめた。
 そこにあるのは研究者としての好奇心や、青磁への嫉妬、そういうものではない……
過去の因縁と同じではなくとも似て非なる彼が自由になることへの拒絶だった。

人形の額からは一筋の汗が伝い床へと落ちるのを確認して御堂は薄く笑う。
「今確かめてやろう、俺はお前のご主人さまのお友達でお前が作られて調教されていた時の研究者の一人だ。作品に興味がないわけじゃない」
 その言葉を理解したかどうかは分からないが、若干焦点が合わなくなっている瞳をしながら彼女は腰が疼き下半身が雄を求めるのを全身で感じながらも、貞操帯を外す扉と同じ方をしたその鍵を差し込まれそうになったところで、熱くなった手のひらで必死に御堂の手首を掴み首を左右にふった
「やっ、セイジ……セイジ!!」
恐怖からなのか従属なのかは分からないが主の名前だけを連呼する彼女を見つめる御堂の瞳に残酷さと苛立ちがにじみ出る
「お前のご主人様はまだ帰ってこないさ。天才っていうのはもうろくじじいたちにもてるからな、それまで俺のペニスの味でも覚えるんだな」
「ひぁっっ!んんんんむ」
絶望を、救いを言葉にする前に遮られ若干固くなったペニスで喉の奥まで付きあげられ、ヒクヒクと身体を震わしながら抵抗していた手首を落とし涙を落とす
「っ!おいっ!歯を立てるな!ずいぶんと甘やかされてるようだな」

バシン!!

鼻をきつく摘み、無理やりペニスを引き抜くと先ほどはたいた方とは反対の頬を手の甲で強くはたいた。
涙を流しながら焦点が合わない体になりながらも怯え、主だけを望み、ドールにはないはずの感情さえ見え隠れする。
ソレは御堂というさらに強い苛立ちを抱かせた。
「……ばれるかもしれないから貞操帯をはずすのはやめるつもりだったが、気が変わった、性を求めるしか能のない存在だということを思い出させてやる」
「ひっ!!!!」
鍵を差し込まれ外されることを貞操帯を視界の端でとらえながらも
救いというように青磁の名を呼ぶその声や言葉をさえうぎるように御堂は愛撫をされてはいても機能的な部分では未使用であり、処女の純潔を守っていたヴァギナに御堂のモノが無理やりねじこみ処女膜を削ぎ取るようにミチッっと鈍い音をたてた時だった。

扉が勢いよく開いたと思うと次の瞬間、壁へと打ちつけるように叩きつけられた。
左頬が骨から疼くような鈍痛と熱を感じはじめ、御堂はぐらつく頭に昏倒しそうになる体をのそりと起き上がらせると殺気すら孕んだ暗い蒼色をした瞳をした若き研究者であり、この屋敷の持ち主である浅葱青磁と向き合う
「ずいぶんと無粋な真似をするんだな?人形愛好家で名高いプロトタイプ制作担当の博士様は」
嫌悪と侮蔑と殺意が入り混じり憎悪に近いものを映した瞳で青磁は御堂を見下ろす
だが、そんな青磁を見れば見るほど御堂からは彼への失望でもなく嫉妬でもなく哀惜でもなく……そばにいるべき共に歩む道すら失われ人形や愛情なんて言う仮初に奪われたことだけを思い知らされるのだった。
「そう睨むなよ、お前の仕込んだ人形がどんなものか興味がわいただけだ」
軽口をたたけるのなら叩いてしまおう傷つかぬために。目をつぶろう目隠しをしたあの日を思い出せ
目の前が暗くなっていく零れおちていくコトノハにもう感情はいらない
御堂は心を再び閉ざし遮る冷たい気持ちで
「っ、勝手に人の部屋に入り、人のモノを盗み、人の者に手をつけ、傷つけようとした言い訳がそれか!?」
「……いや……でも、一つお返しに教えてやるよ。お前よりも、ここが長い俺が知らないとでも思ってるのかと思ってね」
「何をだ……」
震える人形を毛布で包みながら青磁は嘲笑するような御堂に尋ねる。
「何をって?いいのか?その大事な大事な人形ちゃんにお前が重ねた罪を聞かれても」
「!?」
息が止まるかとさえ思う、目を見開いた青磁の瞳には恐怖でひきつる自分と過去のソレが御堂の言葉と瞳を通して映し出されていた。
「何を……」
「水色のような銀糸の髪に、ピジョンブラッドのように紅い血のような瞳の色が出来るまでの過程でお前は何をしたのかって言うことだ……そして、それを実行するためにどうしたかということもな」
「帰れ……」
「人体実験なんて平気だったよな?俺もお前も人形を作る段階で作っては使い捨てるチェス駒みたいなクローンたちの存在なんて……でも違うお前は」
「帰れっ!!!!!」
語気は強く瞳の光は失われ、青磁という人間の心が音をたてながら壊れたようにさえ見えた。ただ、明確であることは青磁という名を持った男はその状態になって明らかに御堂に対して拒絶を示していた
そこで再び、御堂に少しの安堵をもたらした空気は軽くなることはなくのしかかるその場にいる者たちに
「まぁ、いいさ、お前の人形ちゃんをキズモノにしかけたのは事実だったようだし、殴っちまったからなこれでおあいこってことにして上層部にちくったりはしねーよ」
両肩をすくめながら殴られて唇が切れた部分から流れる一筋の血を拭いとる。
「…………」
今の状態の青磁に言葉が届いてるのかはわからなかったが御堂は最後に扉から手を離すとき小さくつぶやいた
「だが、たとえ罪がなかったとしても人であるかぎり、愛されることはないし、お前が持っているものも多分幻想だ。人形とヒトの間に感情なんて成り立つはずがない」
と……寂しげな声は最後には消えるようなものだった

車に乗ってアクセルを踏んだ
口に広がる血の味と零れおちる血の滴を気にするわけでもなく、泣くことを知らない子供のように
苦しみだけを浮かべた彼はただ黙って車を走り続けさせた。
「愛情なんて認められるものか。認めてしまえば……いや、俺にあるはずがないのに、お前が持っているはずがないんだ青磁、お前だって奈落まで落ちてしまった人間なのだから」
その声はかすかに震えたような乾いた声で雨脚が強くなり車のガラスを打ちつける雨音に消されていった……

PS
御堂視点からの第一章愛玩奴隷の凌辱未遂部分です
ここで彼が瓦解してしまったのはいうまでもありませんが
もう少々お付き合いください
省略するべきかと迷ったのですが、彼視点でも書いてみたかったのであえて書かせていただきました
10月26日大幅加筆
いや、更新する前に張り付けるの忘れてた部分を書き足しました

2008/10/24 16:06 
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第二章「目隠しの楽園」 2

 それは好奇心と怖れを孕む扉の隙間。幼子の手は好奇心に負けノブに手をかけ少し広げるその隙間を覗き込む

 そこから伝わるのは触れ合い、かぶさり合う肌と肌、乱されてゆくシーツ、そこにできる波紋、肌と肌が触れ合い立てる音と愛液や唾液が交わされる音。そこにたちこめるは鼻腔をくすぐる甘く酔いそうな香り
 その香りと暗がりが広がる部屋の奥で目に入る毒々しい紅いベッドの上で絡み合う二つの影
「あの娘よりワタシは美しいわ……そうは思わない?」
優越感と残酷さを潤む瞳に宿し、自分のクリトリスを焦らすように舌先で愛撫する男に甘い声を出しながら男が離れぬように愛撫を続けるように男の頭を掴みながら自分の股に固定しながら何度もくる絶頂の波に震える、それは昼に優しさを与えた母だったオンナの影
「ええ、奥様あなたの方がキレイです」
童話の鏡のように艶っぽい声でこたえながら、オンナを愛欲を満たすことを焦らす舌先でオンナを高揚させ喜ばせ、乱しているのは朝に姉に愛を誓った男の影
「あの娘より私の方が香りを持っているでしょう?」
口を股からはなし、胸の突起をいじっていた指先で膣口を解すと男はペニスでゆっくりとオンナ子宮口へと沈める。突き立てられる感覚によがりながら天井を仰ぎ嬌声をあげ微笑んでいるオンナは
母ではなくオンナとして姉を嘲笑するような声を漏らす雌の形をした片割れ
「ええ、あなたの方が芳しい香りだ」
香りに酔うようにオンナの胸に顔を顔をうずめながら恍惚の表情を浮かべ腰を動かしペニスをつき立てるのは
先刻まで鼻先を肌に這わせ、舌をオンナの腹を擽る様に動かしな目上げながら下半身に犬のように顔を突っ込みながら愛液を貪る男だった者の雄の姿

ああ、わからない
ああ、わからない
ああ、わからない

何がわからないのかさえ分からないが、恐怖に駆られた幼い手は扉から手を離すと一目散に離れていく。
自分が何がわからないのかさえ分からず恐怖から逃げるために。
本当はソレはわかるからこそ解りたくないという気持ちを抱きながら

近づいて来るドアノブ
抱きしめてあげなきゃいけない、何も知らぬ幸せを願った白いドレスを着て微笑んでいた姉が何も知らずに済むように。
共にいなければいけない、彼等近づき墜ちてしまわぬように……幼い手でこの手で閉じ込めよう
そう決めたその日ドアノブに幼く小さな手をかけた少年の目に入るのは鍵穴から漏れる光と影

ギィギィギィ

鈍い音と揺れる人型

ギィギィギィ

つるされたマリオネットのように歪に長くなった首……
白い肌が目立つネグリジェの姿

ギィギィギィ

その下にたまる排泄物・・・・・・・

ああ、わからない、わかりたくない、知りたくなどなかった人のあさましさと脆さなど
ドアノブから落ちる指先、固くこわばるからだ見開かれたまま閉じられぬ瞳
そこから流される透明の涙の滴

 静かに後ろからまわされる人の温かさと共に視界から光が消える……肌を透かして少しだけ見える赤い筋だけが視界を覆い温かさが現実を覆い隠す。人の体温、人の掌が視界を覆う
ああ、このままだれか目隠しをして置いて、誰もこの手を解き明かさないで
真実など見たくはない、知りたくはない、思いだしたくないから震える指先でその覆う掌に指を添え声を殺して泣いたのはいつの日か・・・・


バツン


旧式のテレビのチャンネルを消す時みたいにはじけるような音がしたような気がして
はっとするとソコは研究会の討論会の会場であり、オークション会場になる建物の前

 紫穂を壊す直前まで抱いて愛など一切残さないキスマークすら残しては来なかった。
ただ、自分がふるった乱暴な仕草でついた痣や締まりが良くないと、独りでいじったのだろうと詰り詰問の為につけた鞭痕を残しただけの裸体で気絶しかけたもののなんとか朦朧としながらもちこたえた状態になるまで抱いたその体を清めることもなくココにきたのだ
愛していないことを確認するために御堂は人形を抱き続けている。

自分のオスは鎮まっている……いや、荒ぶろうとしているが今は気持ちがくじけている方が大きい
見てしまいたくなかった過去が見え隠れする
トラウマを持つものは一人ではないけれど、それはひどくつらいものを感じさせた
ああ、アイツもこんな夢をまだ見るのだろうか。
かつて同じ様にココに居住し、いつしか出ていった友を思い出す

嫌いだといった実験も人形もヤツをこの裏社会では有名にする礎となった。
ああ、オレが調教した人形たちも初期の人格を作るために私という人間に作られたことにより
大幅に融通の利くものへと変化したと聞く。
皮肉な話だ。

雌であった母親に安息と見えていなかった時の楽園を奪われた俺と、男に依存することしかできなかった初期に近い頃の人形を母親に持ち性的に屈折させられた幼少期を送らされた浅葱青磁
似て非なる存在、決して愛など、恋などを知らぬ人種・・・・・・故にできた悪魔の所業
ああ、ヤツは今日も来ないだろう、アイツはトラウマを壊すという形で忘れようとした
俺のように見なかったことに戻せなかったのだから……

自嘲気味な笑みを浮かべひとしきり笑うとふと、いつもの冷たい光を宿した瞳で車を降りる
「こんばんは、こんなとこで何してるんすか?」
ヘラヘラと飄々とした態度で談笑している初老の研究者たちの輪へと自然に溶け込んでいく
「ああ、御堂君こんばんは、いや、とてもおもしろいことを聞いたという話をしていたんだ」
「面白い話ですか?」
ヘラヘラしたままニコニコした顔を崩さずどうでもいいけれど興味をひかれたフリをしながら耳を傾ける
「浅葱くんがとうとう人形を手にしたらしいんだが・・・・・・ここだけの話かなりの寵愛ぶりらしい」
「人形を作った人間が人形に心奪われる、フフフ全くアヤツは美術家のようだな」
「面白いたとえだな」
ハハハハハ
笑い合う研究者たち、顔は同じように作れても内心穏やかではいられなかった
人形を軽蔑し、人形に悲哀を感じていた男が?なぜ今更?
どうして・・・・・・

乗り越えられないトラウマを一人だけ見なかったふりをする自分すらも追い越して淘汰しようとしている気がして御堂は苦々しい唾液を口に含みながら奥歯を強く噛みしめるのだった。

あと数分で学会が始まる、ヤツは来ない、来ないでくれ、来て独りで乗り越えたなんて言わないでくれ
どこかでそんな切望をしていたのかもしれない。視界の端に入れていた玄関ホールを抜けた扉の向こうに見覚えのある車が目に入ったとき心が軋み崩れ落ちる音を聞いた気さえした。

車から降りた男はホールに入るとレザーのマスクをさせられたメイド服の娘たちが接客されながら幾人かのメイドの中からアメジスト色と黒曜石のようなオッドアイの瞳をみつめ自嘲気味な笑みを浮かべると、その娘からワイングラスを受け取り席へと着き今回の「学会」で説明が行われる趣旨について把握するように資料を読み返しはじめた。

抑えられない衝動に突き動かされらうように御堂の足は動き彼に近づき着やすい感じで声をかける
「浅葱、お前が来ているとは珍しいな」
研究を成功させてからは一度も来なかったのに、小さくつけ足したくなる気持ちを抑え声がふるえないように挑発するような口調で続けるが、御堂のソレを気にするわけでもなく壇上をちらりと見て青磁は口を開く。
「自分の研究のことの説明が間違っていないか、もしくはそれ以上に何か進展があれば意見しなければ意味のある学会にならないのだから用もないのに来ていればただの馬鹿だ」
ツンとした態度で淡々としているところは何一つ変わらないが、どこか柔らかい
「ふん、さすがは五世代目ニュータイプの博士様だな、社交性も現代の極北にあるのか?」
「そうかもな、何か用か?御堂」
厭味に対して怒るでもなく、あっさり肯定すると再び青磁は資料へと目を移す
「そういえば噂になっているぞ、青磁。一番のニュータイプで自分が研究していたモルモットの猫を飼ったって」
「……で?」
睨んでくる青磁にニヤニヤと出来るだけ余裕があるしなやかな動きでその視線から逃れると横目でちらりと眺めて小声で囁く
「いや、お前も人を蔑む資格はもうないんじゃないかと思って、お仲間かどうか確認に来ただけだ」
「少なくともそんな下卑た尋ね方をするヤツとはお仲間ではないと祈ろう」
睨むことも無駄だと判断したのか視線を外し、ホール中央のステージを見つめるようにする彼を見ながら
御堂は再び冷たい光を双眸に宿し細める
「どんな猫なんだろうね。潔癖な博士をもたらしこんだ猫ってのは……みたい限りだ」
「失せろ」
「ハイハイ」
唸るような声で威嚇された御堂は飄々とした態度で浅葱の発言スペースから出ていくのだった
「いったいなんなんだ? 御堂のやつ、来るなり絡んできて……とりあえずレイラに近づけないように気をつけるか」
ブツブツと独り言をつぶやきながら青磁は再び資料に目を通すのをちらりと確認して。
学会が始まるか否かのドサクサに紛れ外に出ると

駐車場に停めていた赤い小さな車のエンジンを掛けた
「あの氷の王子様がネコを飼うなんてね……まだ堕落されちゃ困るし少し様子を見るとしますか」
と、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる影が映っているのだった

けれどソレは笑みではない、あの日だれかは知らないけれど自分の目を覆った温かさを忘れた日から表に出てきた残酷さだけを秘めた微笑みそのものだった・・・・・・

PS
10月13日第一回目更新
10月17日幼少期の部分加筆修正
御堂の人柄を自分ではなんとなく想像しているものの上手く表現できずに歯がゆい今日この頃

2008/10/13 21:50 
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第二章「目隠しの楽園」 1

第二章〜目隠しの楽園〜
 ワインレッドの絨毯、バロック調の白い壁紙、仄暗い部屋を照らすキャンドル。
そして、そんな部屋の中央にあるソファに身体を預けている御堂司は鮮血の雫のような濃厚なワインをグラスに注ぎグラスと液体を通して覗く赤く暗い世界を見つめる。
それは胎児の気持ちを想像させる赤く閉ざされた世界のようにさえ感じる。
彼は、自由に感じながら同時に閉鎖感を持ち続けるこの部屋を大きくしただけの研究所から出られなくなった自分たちを狂人だと嘲笑しながら一種の安心を抱いていた
狂人であれば傷つかずに済む、彼は残酷な現実らしい世界をすて、歪んだ世界へと身を投じた。

 だから、彼が恐れているのは…………

カタン、静かな音を立てて一人の飾りっ気のないメイド服を着た亜麻色のセミロングの髪をした少女が扉から入ってくる。
「紫穂、遅かったな」
ワイングラスをずらし、歪みのなくなった視覚で酷薄な光を宿した双眸を細め紫穂と呼んだメイドを目の前に立たせ、頭からつま先までゆっくりと眺める。
「申し訳ありません。主様。少々、手間取りました。」
「まぁいい」
怯えるわけでもなく、ただ謝罪のために頭を下げる紫穂の言葉を頭から否定するような微笑みを浮かべながら御堂はつま先で股のあたりまでスカートをまくしあげる。
「ふふ、随分と乱れているようだが?どうすれば続きをしてもらえるか覚えているか?」
バイブを挿入され常に振動を与えられ続けているヴァギナとアナルからは愛液が滴り、ガーターベルトを伝いタイツにシミを作っている。
「はい……」

返事をした紫穂は非現実的な下手な官能小説からそのまま出したような言葉と動きで紫穂はゆっくりと衣類を脱ぎ、御堂へと白魚のような白さの中にに幾らかの鞭の痕が映える肌を晒していく
「っ」
御堂の逸らされることのない視線が彼女の中を乱し息を荒くさせていくが、御堂は彼女が脱ぎ終わるまで手を出すこともなければ命令したりすることもない。スカートのチャックに手を伸ばそうとしながら主人の言葉か行為を求める懇願の視線を一蹴するように
「どうした?脱がないのか?それとも、続きはいらないか?」
試すような微笑みを浮かべ、尋ねる。あくまで彼からは与えることもなければ強いることもない。奴隷のようであり奴隷ではないのだかれにとって彼女たち人形というのは。
「いえ、申し訳ありません」
若干震える指先で最後の両親ともいえるチャックを下ろしパサリと床へと衣類を落とす
隠すものは何もない、ショーツやブラジャーといったものは初めから与えられていない。
さらされた秘部には淫猥な玩具がねじ込まれ振動するたびに彼女が布で隠していた卑猥な音を部屋へと響かせている
「随分と淫乱になったものだな?紫穂」
その言葉というより御堂の声に酔わされるように顔やうなじ、耳にかけて赤く火照らせながら彼女は俯く。
「だが、お前や人形はそこに見返りを求めないところが美しい」
ふいに立ちあがった御堂は腰に手を回し抱きよせ、ヴァギナに挿入されている玩具をさらに奥に押し込むように指で圧迫しながら唇を奪う。
唾液と舌先に残ったワインのアルコールが混じり合い甘い吐息と唾液を交換させる。
「愛玩人形として作られた時に作られた感情以外は未発達のお前たちを見ると羨ましくもあるな……快楽におぼれ、懇願しながら、恥じらいを見せたりしていてもお前たちには恋愛感情や愛情といったものはないのだから美しいままいられるんだ」
快楽に身をおとしながらも恋愛という慕情を抱かなければ人は堕ちることはない、御堂は自分が生きてきた十数年の表の世界と自分の親や、この裏社会にのまれ歯車になってから壊れていったものを思い出し口にする
だが、それは暗示のようでもある「愛さない、お前を愛してなどいない、美しいお前を一生愛さなければ私は私でいられる」そう切実に願うような祈りのような表情を彼はしているのだ。
快楽に身を任せ痙攣する膣内や舌先から感じる体温に崩れるように紫穂はしなだれかかる。
「主様」
快楽がほしいという動物的であり、感情とは別のソレを見て寂しそうな安心するような嘲笑するような複雑な笑みを浮かべ、御堂は自らのズボンのチャックを彼女に加えて下ろさせ、下半身のもう一つの自分を引き出されその香りに酔う彼女を見つめながら舌を這わせようとした彼女を遮るように髪を束で掴み上げると自分の方へ向かせる。
ソコに恐怖はない。従順ゆえの困惑だけが浮かんでいる。ソレを見て安心する自分と病んでしまった心を感じながら御堂は力を緩める
「舐めろ……出発するまでにいかせることができたら、そのガキの玩具にしかならん程度のモノを引き抜いて俺のペニスをお前の卑しい下の口へ褒美としてやらんでもない。」
三文小説のようなセリフ回し、けれどそれに従順に傅く美しいアンティークドールのようなメイド。可愛がれば可愛がるほど自分の中に浮かぶ矛盾が見えてきそうで頭痛が起こる。
軋むような痛み、それが心なのか単なる嫌悪なのか彼にはわからない。
ただ、口に含まれ、熱く脈打ちながら彼女の喉奥に吸われるようにして吐き出される頭とは別に分かりやすい白濁色の液体が彼女の喉を通して身体へと取り込まれる様を見ているとボンヤリとそれ自体がどうでもいいような気がしていくのだった。

欲望というより生理的に吐き出した精液とそれを口から少し糸を引かせながらも飲み込むメイドの姿を見ていたところまでは覚えていたのだが一瞬の暗転の後、気がつくと彼は紫穂を荒く床へと組みふし、愛液にまみれた玩具を引き抜いた直後で穴が空いたように吸いつく膣へと自分のペニスを奥深く挿入していた。
腰を揺らすたび、メイドの身体を揺らすたびに甘い声が漏れている。潤んだ瞳は何を映しているだろう。
何度も絶頂を迎えるメイドを何度も抱いて何度もその顔と声と漏れる吐息を感じた
そのはずなのに、瞳に移しているソレは彼には
わからない。
わからない。
わからない。
シナプスが焼き切れるような焦げたようなにおいがした気がした。
彼の中で何が目覚め何が死のうとし、何が生まれようとしているのかはまだ彼自身は知らぬこと。


PS
御堂は最低な男ですが設定では最初。
ある意味彼は人間らし過ぎるから壊れているのだと思ってください
優しすぎるわけでもないです。
ただ、壊れてしまってるのです長い間気付かない
真実や現実的な出来事から目隠しされた状態にいたから
だから彼の章は目隠しがタイトルに入ってるのです
・・・とかうんちくはともかく・・・・につまって焦げ付いてますエイリは今
年齢なんて増えなくていいです・・・w

2008/10/08 21:07 
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第一章〜愛玩奴隷〜(改訂版)3

人形とよばれる人間の研究の途中経過、拷問方法、商品の品評会イロイロと邪な気持ちが混ざり。一喜一憂する研究者と観客たち。
 自分が五代目となるバージョンアップ作品を数十年ぶりに作り上げた異才としてもてはやされることも、ここにいる人間たちと同じ人種だと思われることも青磁にとっては苦痛や嫌悪を抱くもの以外の何ものでもなかった。
「レイラ……」
先ほどまで手にしていたぬくもりを思い出しながら掌に口づけをして目をつむり、周囲を遮断する……彼の唯一の自己防衛だ。
この汚れきってタールのように黒い世界にのまれないように、呑まれていても無垢な存在である人形であっても愛してしまった自分の大切な存在を守るために、彼はこうすることで苦痛を自分に与えながら耐える術を覚えていく。
競りが始まり男女問わずに仮面をかぶった歪んだ性癖の持ち主たちが少女や少年を競り落としていく。
オールドタイプといわれる五世代以前の自分には関係のない存在もいるが自分の研究の結果として体の配色から命の長さまで狂わされたタイプの人形もいる。
それを見届けるのも彼は自分に科せられた業なのだとも考え、歯ぎしりをして唇を噛み切りさえしてしまいそうな自分を隠し、人形のように無表情を装い、人形なのに感情豊かな表情をする本来なら有り得ない色彩をした髪や目をした少年少女の売られて行くようすを眺めている。
吐きそうな気分だったが、彼等という生命体は自分という人間のエゴで研究を進めなければ生まれなかったことも理解している彼は学会と称されるソレが終わるまで身体を固く強張らせることで自我を保ちながらじっと壇上を見つめているのだった。
発表や競り帰ろうとした時だ。ふと、自分がよく知る人間の姿が消えていることとポケットの中の違和感に彼は気付く。
家を出てきた時に確実に入れた万能鍵が消えているのだ。加えてまずいことに先ほど警戒しなければと思ったばかりの大学に通いながら暗部へと足を踏み入れたときすでに何体も人形を所有し支配していた男であり、攻略するには難解な相手である御堂の姿が見えないのだ……
とたんに身体の中にざわめく不安と恐怖を感じ、彼は急いで政治家や富豪、研究者たちが群れている出口の人ごみを割りながら車へと急ぎエンジンをかけた……。
汗が伝い、後悔が底からこみあげる、何に対してか……それを理解するには彼はまだ若かったといえよう

置かれたベッドが少女が寝がえり、身を捩るたびにきしむ音を立てる部屋の中にガチャリと聞きなれた耳触りのいい快楽と優しさをもたらす男の訪問を知らせる音が聞こえる。
「セイジ……?」
掠れた声で主の名を呟き起き上がろうとした時だ、強制的にベッドへと叩きつけるように押し付けられ少女は目を覚ます。
「おはよう、コードナンバーE030」
歪んだ笑みを浮かべた覚えがあるキツネ顔の男がのしかかっている、首だけ持ち上げるように周囲を見渡したが愛しい主の姿はない
「何を探している?青磁ならここにはいないよ……ドール」
冷酷な視線に囚われ、ドールと呼ばれ、E030の名をもつレイラと呼ばれる少女は恐怖に全力で抵抗しようとするが、男が放つ香りが鼻腔を擽り上手く力を入れることができずに組みふされるように跨られた
「やっ……」
男が何をしようとしているのかは彼女たちドールと呼ばれる種類の人間は香りで判断する。
現在自分の上にいる御堂という男の匂いは敵意と好奇心と凶暴な性欲を感じさせた。

バシッ

抵抗しようとしたレイラの頬を強くはたくと、片手で彼女の両腕を固定したまま御堂は何か桃色の液体が入った瓶をあおりソレを口に含むと、強くはたかれたことで呆然として少し開いたレイラの唇をそのまま奪う形で喉の奥へと流し込んだ。
チュックチュクチ……
自分の舌を絡めることで彼女の舌にも丹念にその液体を絡まされた
すると、彼女の体は数分と経たぬ間に熱く淫らなものへと変貌していった。唇が離れ、空気を吸い込む頃には貞操帯をつけられた下半身からは愛液が溢れ出しヌラヌラと太ももをライトの光で照らしだされていた。
「淫乱なドールに育て上げられているようだが、貞操具をつけられるとはよっぽど節操がないのか、青磁がお前に執着しているのかどちらなのだろうな?」
御堂は息を荒くしている水色がかった銀糸のような髪を束でつかみ上げると目を細めて品定めをするようにレイラを見つめた。
 そこにあるのは研究者としての好奇心か、青磁への嫉妬か、もしくは違う何か正体が分からない感情が渦巻いているのが伝わりレイラの額からは一筋の汗が伝い床へと落ちるのだった。
「今確かめてやろう、俺はお前のご主人さまのお友達でお前が作られて調教されていた時の研究者の一人だ。作品に興味がないわけじゃない」
その言葉を理解したかどうかは分からないが、若干焦点が合わなくなっている瞳をしながら彼女は腰が疼き下半身が雄を求めるのを全身で感じながらも、貞操帯を外す鍵を差し込まれそうになったところで、熱くなった手のひらで必死に御堂の手首を掴み首を左右にふった
「やっ、セイジ……セイジ!!」
恐怖だったのか従属なのかは分からないが主の名前だけを連呼するレイラを見つめる御堂の瞳に残酷さがにじみ出る
「お前のご主人様はまだ帰ってこないさ。天才っていうのはもうろくじじいたちにもてるからな、それまで俺のペニスの味でも覚えるんだな」
「ひぁっっんんんんむ」
絶望を、救いを言葉にする前に遮られ固くなったペニスで喉の奥まで付きあげられ、ヒクヒクと身体を震わしながら抵抗していた手首を落とし涙を落とす
「っ!おいっ!歯を立てるな!ずいぶんと甘やかされてるようだな」

バシン!!

鼻をきつく摘み、無理やりペニスを引き抜くと先ほどはたいた方とは反対の頬を強くはたいた。
涙を流しながら焦点が合わない体になりながらも怯え、主だけを望み、ドールにはないはずの感情さえ見え隠れする。
ソレは御堂という研究者としてかドールの所有者としてかどちらかはっきりしないものが強く苛立つ感情を抱かせた。
「……ばれるかもしれないから貞操帯をはずすのはやめるつもりだったが、気が変わった、性を求めるしか能のない存在だということを思い出させてやる」
「ひっ!!!!」
鍵を差し込まれ外される貞操帯を視界の端でとらえながらも
青磁の名を呼ぶことも拒絶することも表現することはできずレイラは身をこわばらせた
愛撫をしてもらってはいてもまだ未使用であり、処女の純潔を守っていたヴァギナに御堂のモノが無理やりねじこまれミチッっと鈍い音をたてた時だった。

扉が勢いよく開いたと思うと次の瞬間、入ってきた影は躊躇うことなく御堂を殴りつけ、壁へと叩きつけた。
殺気すら感じられる入ってきた影は覚えがある暗い蒼色をした瞳をした若き研究者であり、この屋敷の持ち主である浅葱青磁だったのは言うまでもない……
「ずいぶんと無粋な真似をするんだな?人形愛好家で名高いプロトタイプ制作担当の博士様は」
嫌悪と侮蔑と殺意が入り混じり憎悪に近いものを映した瞳で青磁は御堂を見下ろす
「そう睨むなよ、お前の仕込んだ人形がどんなものか興味がわいただけだ」
「っ、勝手に人の部屋に入り、人のモノを盗み、人の者に手をつけ、傷つけようとした言い訳がそれか!?」
「……いや……でも、一つお返しに教えてやるよ。お前よりも、ここが長い俺が知らないとでも思ってるのかと思ってね」
「何をだ……」
震えるレイラを毛布で包みながら青磁は嘲笑するような御堂に尋ねる。
「何をって?いいのか?その大事な大事な人形ちゃんにお前が重ねた罪を聞かれても」
「!?」
息が止まるかとさえ思う、目を見開いた青磁の瞳には恐怖でひきつる自分と過去のソレが御堂の言葉と瞳を通して映し出されていた。
「何を……」
「水色のような銀糸の髪に、ピジョンブラッドのように紅い血のような瞳の色が出来るまでの過程でお前は何をしたのかって言うことだ……そして、それを実行するためにどうしたかということもな」
「帰れ……」
「人体実験なんて平気だったよな?俺もお前も人形を作る段階で作っては使い捨てるチェス駒みたいなクローンたちの存在なんて……でも違うお前は」
「帰れっ!!!!!」
語気は強く瞳の光は失われ、青磁という人間の心が音をたてながら壊れたようにさえ見えた。ただ、明確であることは青磁という名を持った男はその状態になって明らかに御堂に対して拒絶を示していた
「まぁ、いいさ、お前の人形ちゃんをキズモノに仕掛けたのは事実だったようだし、殴っちまったからなこれでおあいこってことにして上層部にちくったりはしねーよ」
両肩をすくめながら殴られて唇が切れた部分から流れる一筋の血を拭いとる。
「…………」
今の状態の青磁に言葉が届いてるのかはわからなかったが御堂は最後に扉から手を離すとき小さくつぶやいた
「だが、たとえ罪がなかったとしても人であるかぎり、愛されることはないし、お前が持っているものも多分幻想だ。人形とヒトの間に感情なんて成り立つはずがない」
と……寂しげな声は最後には消えるようなものだった

「レイラ」
そっと手を差し伸べると喘ぐように、もがくように拙い動きで青磁のズボンを外し始め、またペニスを引き出すとソレを小さな口へと運んでいく。
血が滲む唇などは無視をして一心不乱にそこにある雄の象徴であり、一番性の匂いがする部分であるソレをジュプジュプと卑猥な音を立てながら舌を使い絡ませ、また潤んだ瞳で青磁を挑発するように頭を動かし少しずつ固くなり膨張していくペニスをレイラはうっとりと眺めながら愛撫するのだ。
だが、青磁を映すピジョンブラッド色の瞳には陰りと苦痛と怯えた過去の姿がクッキリと輪郭を持ち浮かび上がり始めていた。

いけない、引きずり堕とされる……

一瞬頭がぶれるような感覚とともに青磁の意識は暗転する

ソコはラボだった鏡では自分の大学院をでてまもなく博士と呼ばれるようになった頃の姿をしている。
ふと、視界の端に入ったカレンダーの日付と暦を見て脳の奥からシグナルが走る。足を止めろ、そうだ、この日は私がひとつめの罪に終焉を迎えさせた日
夢なのだろうか?痛覚や嗅覚、すべてがはっきりしているように感じながらラボへと足を踏み入れる
中にいるのは30年近く使われてきた人形としての使用期限が切れた雌の献体だ。
日本人にしては薄い色素の栗色の毛髪、白い肌ではあるが黄色人種らしい体躯、老化を遅延させ続けたが限界が来たからだと、意思がぶっとんで気持ちがまるでない瞳、その瞳の色も別段変ったことのないブラウンだった。
クスクス笑いながらいい夢でも見る薬を打たれただろう女へとゆっくりと近づいていく
耳の奥ではこれ以上近づくなと、そんなことはしていけないと警鐘が鳴り響いている。
だが、自分の動きが止まらないことや、過去に見たソレを体現しようとしている夢だと認識したときには青磁の右手はカボチャの種でもくりぬくように簡単に雌の締まらない顔を片手で固定し右手で眼球をえぐり出すと、長期間組織を生きた状態を保てるようになっている独自の薬物へとソレを投げ込み、眼球をえぐりだされ、流血し、処置を施されている間もヘラヘラと笑い続ける女に対して監視カメラやほかの研究員を含め誰も見えない角度になったとき。彼は屈むようにして女の耳元に近づくと囁くように唇を開く
「あなたの夢の中にいる男は貴方を捨てた。代用品だった貴方の息子は男の子供ではあっても貴方のおとこにはなれません、そしてこれが最初で最後の本当の孝行です母さん」
「あなたは彼方は……」
声を聞いて、男の名前なのか息子の名前なのか、それとも全く違う名前なのか、一瞬だが正気を戻しかけた彼女からは致死量の薬を打ち込まれることにより、真実を語られることも何もなかった。
ただ、ショック状態を起こしたようにビクビクと身体を台で跳ねさせながら声にならない声を漏らすようにパクパクと口を開いたり閉じたりしながら見えなくなり、包帯を巻かれた両目からは大量の出血をさせながら、言葉を残すことなく息絶えていった。
「チッ、もう少しリサイクルできると思ったんだがな、多分こんなんでショック状態起こしたってのは老体には無理があったんだろう?」
「まぁ、食肉の部門なら何とかしてくれるかもしれないし。とりあえずかけあってみるか」
「すみませんね。博士引退したとはいえ次に使えるヤツみつくろったつもりだったんですが」
それを眺めていた他の研究員たちは事後処理を始めながら口々に謝罪する。
「別にかまわない、眼球と色素を変えるための遺伝子の組み換えはこれだけあれば十分だ」
そういって眼球を入れた特殊な筒状の装置を片手に青磁は答える。
片付けられていく血まみれの台と女の死体を眺めながら片付けるふりをし、他の人間にはばれないように青磁は眼球を取り除くにあたり使った薬品投与のための注射器に混ぜ針だけを捨て注射器自体は砕いて気付かれないように、ごみ箱へと捨てたのだった。
母親は人形にされた洗脳を受けた女だった。だが、洗脳をしても取り除けなかったのは感情だった。また、毛髪や瞳の色をえり好みする変態達には相手にされる年でもなく彼女は本来は、この後使い道として使われるとすれば食肉が、スプラッタショー用の家畜程度のものだったのだ。
残酷なようだが青磁が行ったのはエゴであっても優しさからだった。
一度は未発達だった自分と姦淫の罪を犯し、人としての意思を奪うことで堕落させようとされた人間だ、発狂前には殺されかけたこともあったが、自分ではなくとも自分を通して終わりを迎えるまでその誰かを愛してしまった可哀想な人形に彼は憎しみだけを向けることはできずに、終わりを渡すことで解放させたのだった。
過去の自分のトラウマからも永遠に続く地獄という名の人生からも……



「セイジ!セイジ!」
レイラの声が届かないように仄暗い瞳をしたままの青磁は荒々しく手で子宮口に達するかという勢いで奥に突っ込んでは引き抜きながら唇と唇をかさね、時には歯を立てるように獣が食料を貪るようにのしかかった。
「うるさい……頭が痛いんだ」
先ほどまでさらに濡らすために膣口へと突っ込んでいた片手の指を無理やり口にねじ込むと叫び声も悲鳴もうめきも聞こえないように完全に開ききっていないヴァギナへと青磁は自分の膨張し、赤黒くうっ血したペニスを勢いよくねじ込んだ
メリ、メリメリメリ……
痛々しい音を立てながらブチッという処女膜が切れ引き裂かれていく音を部屋に響かせながら肌と肌を打ちつけ激しいピストン運動をしながら彼は黙々と彼女という子羊を貪る肉食獣のように行為をさらに加速させていく




ふと、自分の意識がどこかにいったようで、途切れていたことに気づき首をひねりながら処理を再び始める青磁、彼は博士になって間もないころの自分の罪を犯した指を見つめているえぐり出した眼球の感触が指に残り、ひどい頭痛に何年間も悩まされることになった。
ただ、罪についてもソレに気づいたものがいなかったと思っていたが、四世代目と五世代目の洗脳を調教や洗脳を担当していた青磁と同じ年代だった御堂が感づいていたのを彼は知らない。
その後彼が行ったのは非人道的なことだ。
母親だったものの眼球からカラーコンタクトやそういうアナログなやり方ではなく薬物の投与により色を変える手段や、ゼロの状況から個体として人間の形をした10代後半から20代の人形を培養液や試験管のようなものを使うことで可能にする方法を五年という速さで成功させた。
ただ、性奴隷的なものとして作り上げられていく人形に感情をデータのように脳をいじることで恋愛感情以外のものは成功したし、従属するものや反抗する知能など様々なものもプログラムとして作り出した。
ただ、彼が望もうと拒絶しようと、ソレは彼が生きる限り続けられる永続的なレールの上での出来事にすぎない。
 そして彼はさらに五年の歳月をかけることで色々な暗部に触れ、死を選ぼうかと考えた頃に人生のレール上に置かれた自分が作り出した人間の遺伝子では不可能だと言われていた色をもつドールが現れる。
その時だ彼が自分が犯し続ける罪から逃げることを選ぶのは……E030、五世代では三十体目の成功作といわれる自分も研究に携わったその相手であり人間にある知能があっても、感情が書き込まれることのなかった人形の少女がいたからといえるかもしれない。



 暗転していた意識が浮上するように身体が軽くなり頭がクリアに急になるが、目の前にあるのは信じられない光景だった。
なにも知らない、何も教えなかった無垢なまま育て上げようとした人形で、感情を持たずにいたはずなのに、生きていく上で唯一自分を必要としてくれた存在である人形……いや、愛する少女の痛々しいほどにいたぶり激しく自分が犯している姿
「!!?」
吐き気と鈍痛が体に響き、処女膜を荒く削いだことにより起こっている激しい出血と媚薬の影響で濡れた愛液をまとわりつかせたペニスを急いで引き抜くのだった。
引き抜くときでさえ悲鳴のような痛々しい声を荒い息をしながらレイラはこらえようとしたいた。
その姿はまるで、母を捨てた日の自分と同じで、恐怖と嫌悪と悲しみと拒絶を覚えたことを思い出しひどく傷つけた身体を近くにあった毛布で再びくるむと微かに震えながら青磁は静かに泣き始める
「すまない、すまない、すまな……っ」
愛を知り壊れた母の影と重なる愛を知らない教えられてはいない少女、愛してしまった人形と呼ばれても人と同じ存在、自分の唯一の生きるための存在それを汚してしまった後悔と苦痛が侵食する心の奥から過去を含めて現在を
「もう、出ていきなさい、私は追ったりしないから……絶対に教授やこちらの人間には触れさせないから人として君はレイラ……君には幸せになってほしんだ。勝手なのは知っている。傷つけたのも事実だ、この手で君の純潔を心を生んでやる前に奪った最低な下衆ヤロウだ……だから、こんな私の近くにいてはダメだ。逃げて私を忘れてくれてもいいから、幸せに」
涙は止まらなかった抱きしめた腕の力も弱々しかった。彼は人間だけど初めて人を愛した。後悔はしていない。
人形と呼ばれるそれが人種だったとしても対等に扱おうとした最初で最後の愛しい相手だ。
そっと手で頬に触れ弱々しく笑みを作り言葉を再び口にする
「お前は自由になれる。私の権力や人脈を使ってどんな手を使ってでも、誰にも邪魔をされない居場所を作ってやるから……逃げなさい」
微笑めたかはわからないが、触れる手を握り締めるとレイラは首を横に振る
「どうして……」
「わからない、でもセイジが悲しむのを見たくないの」
愛情という言葉は知らない、けれど意思がある。その時初めて奪った意思や気持ちというものが彼女に確実に芽生えてることを知った。
青磁は恐れながらも疑問符を投げかける
「お前は自由より不自由を選ぶのか?お前を傷つけた私といてくれるのか?」
自分ではなくても性的な意味合いを除けばだれとでも順応できるように教育した少女だ。
本当に自分という人間を選んでいるわけでなければ。言葉に詰まるか怯えが浮かぶ、慎重に瞳の奥の真意を窺うが、彼女に偽りはない赤い色の奥には寂しげな自分が映るだけだ。
「私はココがいい、セイジなら何をしてもいい、セイジの傍に」
最後まで言うまでに感情が、愛情に近い好意が自分という情けない存在に向けられていることを知り青磁は腕に力を入れ直すと強く強くレイラを抱きしめた。
「ありがとう、ありがと、ごめんな」
涙が止まらなかった。ソレに反応するように自分の頭を抱えながら泣いてくれる少女に過去の自分ではなく今を生きる一人の少女を見つけ出し彼は自分の中に生まれた本当の意味での愛情にも気付いてしまったのだった。

 山道をそれて屋敷についた御堂は切れた唇を何度もぬぐいながらバックミラーの自分を眺めて呟く
「人形を愛することなんてありえない、人形が愛を返す?そんなことも……罪人には贖罪と更なる罪を犯す道しかないはずなんだ。快楽に溺れる以外にあるはずがない、あんなことは……」
洗脳というココロに付け込む仕事をしていた故に気づいてしまった五世代目の最高傑作と呼ばれた少女に生まれた感情と、旧友の中に眠る罪悪感を超えた人形への人に対するものと同等な好意的な感情を忌々しげに思い出すのだった……。


PS
わっほい
一応一章目がやっと完結
長かった……コトバが変だ……修正しようにも長すぎてどこから直せばいいのかわからん(をい
こんなだだながい文章ですが
どうして、青磁が愛情を産みたかったのか、同時にどうして拒絶していたのかを
明らかにするために書いたのですが
乱文になりすぎてえらいことになってしまいました
アハ★それでも読んでやるぜ!同情だけどな!そういうのでも大歓迎ですw
この作品を考え出したのが高校生現在はもう20歳越えてしまいましたが
変わっていくこの作品を楽しんでくれたらうれしいです。

2008/08/15 22:17 
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