第一章〜愛玩奴隷〜(改訂版)1
白いレースのカーテンが風で揺れ、深緑と夏の香りを運んでくる部屋
その中で甘い花の匂いのするしなやかであり整った体躯に、色素の薄い髪をもった美しい顔をした女性と
震える小鳥のように微かに震えた無垢なブルーの瞳をした白くきめの細かい肌をした少年がベッドのシーツに波を作り上げている
女は毒々しいほどに紅い唇を動かし、存在を確認するように名を囁く、黒く艶やかな少年の髪の一本一本を数えるように愛しそうに、同時に少し歪みを孕んだ憎しみのような視線でとらえながら指で弄ぶ。
「……ぁさま、僕、……ぼくっ……ぁ!」
女は涙目になり射精を懇願しようと口を開く少年の願いを最後まで聞かずに残酷な笑みを浮かべながら先ほどまで絡めていた髪を引きちぎるほどの力で握りしめ顔を自分へと向けさせる
「その顔で、絶対にはしたない声を出さないで、私のあの人が汚されるようで不愉快なのよ……わかるでしょう?」
「……ごめ……んなさい、でも、ぼく、もう……ひぃんっ!」
謝りながらも、必死につらさを訴えようと痛みをこらえながら口を開くが、次の瞬間にはもう片方の手で幼く発達していない男性器の先へと爪を立てられさらに悲鳴のような息をもらし少年は震えながら酸素を求めるようにパクパクと口を微かに動かしたが、失禁しそうな痛みだったのだろうがくがくと足を震わせながら涙を浮かべて、次に痛みを与えられないように唇をかみしめ声を殺す
「言ったでしょう?その顔ではしたない声を出さないで、あなたは私の人形でいればいいのだから」
『人形』その言葉が少年の心を抉る。けれど、歯向かえば彼女を失う自分は要らないものになる。
賢明な子だからこそ、その恐怖から女の歪んだ心をそのまま身に受け入れる
「……」
整った顔で鳴き声も苦しむ心も鍵をかけたトランクに入れて心の中の湖に沈めるように隠すと、少年は女を暗がりを孕んだ瞳で見つめ、その奥の奥に隠れた何かを見つめるように感情を消してしまう。
けれども、それに女は満足するように醜く唇をゆがめると薄く開かせた少年のピンク色の花弁を開いたような唇に指をたどらせ開かせるとヌルリとした舌を這わせ、口腔を嬲るように犯す、舌先を吸い出すようにたまに歯を立て、また弄ぶために絡める。そして同時に手では淫猥な動きで快楽を感じやすい性器の先から溢れるカウパーを指にからめると潤滑油のように滑らかに弄び、完全に勃起させると横目で確認してから彼女は楽しそうに悦楽に染まる表情で微笑むと繋がっていた唇と唇をはなし優しく微笑む
「いま気持ち良くしてあげるからね……大丈夫よ、紫燕さん怯えないで。私が気持ち良くしてあげるから」
女は違う男を見ている、自分に似た自分ではない男を
ソレを知りながら少年は壊れてしまった女が未だにソノ男に縋らなければ壊れてしまうことを肌に触れられるたびに、抱かれるたびに思い知る。
その日もそうだった、女は容赦なく自分を切り捨てて、否定をし、自分を殺した時に生まれる人形のような彼を通した向こう側にいる男を見ていた
悲しみがあったわけではない、辛さがあったわけでも、けれど間違った肉体関係……
倫理にも道徳にも神にも許されぬ姦淫の罪
沈みゆく自分のペニスと、それを呑み込む女のヴァギナからはカウパーなのか愛液なのか分からない量のぬらぬらと光る粘る液体が潤滑油の代わりをする
ゆっくりと上下してはさらに愛液を垂らし、自分の身体を濡らし女の体液にまみれた指が今度は少年の口の中を犯すように嬲っている。
ふいに、浮上する感情と意識に少年は息を呑みこむ、呑まれるのは……性器だけか?
肌と肌が打ちつけられるたびに敏感にする身体をよじり荒い息を吐きながら少年は目の前の女を見つめる
いや、違う……いや、こうして、いつもこの女は少年からすべてを奪ってきた
意思を、自由を、本当の名前を、存在理由を男の元になった種主である男とかさね、自分のかつての客であり、愛した男とかさねそうやって今だって……
吐き気、暗転する思考、悦楽に任せてみて見ぬふりをしてきた現実の痛々しさ
少年は恐怖する自分のしてきたことの罪に、自分の母親と交わっている事実に
指での遊びに飽きて顔を近づけた母親が這わせていく舌先に敏感に反応する身体を忌々しく思うと同時に今まで美しく思っていた母親だった女の顔が見えなくなり、黒のマジックでグチャグチャと塗りつぶされていく感じが頭にイメージされる
思い出すのは名前だけ、隠してきた恐怖が自分を壊す
「気持ちがいいでしょう?私がいいと言っていたものね……貴方は私だけを……」
「がう……」
「え?」
喋らぬはずの人形の口からこぼれた声に女はたじろぐ、気がつけば死んだような瞳だった少年の瞳にはギラギラとした光が見え隠れし、嫌悪と侮蔑が隠されず女に向けられている。
女はその視線に恐怖し、ひきつる顔をこわばる指先を固くなった体を固まらせて見開いた瞳でゆっくりと少年を見つめたが……
浮上する意識、眠りに落ちたことすら覚えていない。
浅葱青磁は夢を見ていた。淫らに咲く夜の花の夢……けれど現実にまでそのビジョンはついてこなかった。
「嫌な気分になる夢を見ていた気がするな」
内容を思い出せないがギシっと椅子の背もたれに体重を預け少し背伸びすると目の前にあるパソコンのモニターを見つめる
「……悪夢も現実も同じか……いや、もしくは現実の方が」
何かを言おうとしたが言葉を切り、モニターの電源を落とすと散らばっている資料をまとめ、静かに部屋を後にする。
広い屋敷、地下室につながる扉を開くと青磁は降りていく、そしてアンティークのような古い鍵穴に万能鍵を差し込み、扉を開く。
「……なんだ、起きていたのか?眠っていていいと言っただろう?」
開いた扉の前に座り込む少女を見つめ、青磁は抱き上げるように起こすと無表情なまま彼女をベッドへと連れていく。
PS
知ってる人も知らない人もいらっしゃる愛玩シリーズ元祖の手直し始めました
やっとこさです
あはは……エロ小説って読んだこと実はないのでそろそろ本気で
読んでみようかと思ってます。
ネットで友人のものや知人のものは見てるんですけどね
目指すものを見失ってたとしても起点に戻れるように頑張りたいんです今は
今回はめがっさ途中です。たまに描き足していくのでご了承ください


